しんらんさまの不思議な言葉

 

その6、弟子一人も、もたず。

 

下の表をごらんくだされ。

番号

寺院名

宗派

開基

所在地

1番

報恩寺

大谷派

性信房

東京都台東区東上野6−13−13

報恩寺

大谷派

性信房

茨城県水海道市豊岡町丙1586−1

2番

専修寺

高田派

真仏房

栃木県芳賀郡二宮町高田1842

3番

無量寿寺

本願寺派

順信房

茨城県鉾田市鳥栖1013

無量寿寺

大谷派

順信房

茨城県鹿島郡鉾田町下富田542

4番

如来寺

大谷派

乗念房

茨城県新治郡八郷町柿岡2741−1

5番

弘徳寺

大谷派

信楽房

茨城県結城郡八千代町大字新地547

弘徳寺

本願寺派

信楽房

神奈川県厚木市飯山455

6番

妙安寺

大谷派

成然房

群馬県前橋市千代田町3−3−30

妙安寺

大谷派

成然房

茨城県猿島郡境町一ノ谷498

妙安寺

大谷派

成然房

茨城県岩井市三1793

7番

西念寺

大谷派

西念房

茨城県岩井市辺田355−1

宗願寺

本願寺派

西念房

茨城県古河市中央町2−8−30

長命寺

大谷派

西念房

千葉県野田市上花輪太子堂1358

長命寺

本願寺派

西念房

長野県長野市南堀346

8番

蓮生寺

単立

證性房

福島県東白川郡棚倉町字新町60

青蓮寺

本願寺派

證性房

茨城県常陸太田市東連地町200

9番

東弘寺

大谷派

善性房

茨城県結城郡石下町大房93

10番

本誓寺

大谷派

是信房

岩手県盛岡市名須川町3−16

本誓寺

大谷派

是信房

長野県長野市松代町松代1309

11番

無為信寺

大谷派

無為信房

新潟県北蒲原郡水原町下条8−21

 〃

称念寺

本願寺派

無為信房

宮城県仙台市青葉区新坂町10−3

12番

善重寺

大谷派

善念房

茨城県水戸市酒門町2096

善徳寺

大谷派

善念房

茨城県那珂郡美和村鷺子1731

13番

慈願寺

本願寺派

信願房

栃木県那須郡那珂川町健武1220

 〃

慈願寺

大谷派

信願房

栃木県那須郡烏山町中央2−3−15

 〃

観専寺

本願寺派

信願房

栃木県宇都宮市材木町6−11

14番

阿弥陀寺

大谷派

定信房

茨城県那珂郡那珂町額田南郷375

願船寺

大谷派

定信房

茨城県那珂郡東海村石神外宿1047

15番

枕石寺

大谷派

入西房

茨城県常陸太田市上河合町1102−1

16番

寿命寺

本願寺派

穴沢の
入信房

茨城県常陸大宮市野口3042−1

17番

照願寺

大谷派

念信房

茨城県那珂郡美和村鷺子2236

 〃

照願寺

本願寺派

念信房

千葉県いすみ市大原10670

18番

常福寺

大谷派

八田の
入信房

茨城県つくば市大曽根685

19番

上宮寺

本願寺派

明法房

茨城県那珂市本米崎2270

法専寺

大谷派

明法房

茨城県那珂郡大宮町東野921

20番

常弘寺

本願寺派

慈善房

茨城県常陸大宮市石沢1467

21番

浄光寺

本願寺派

唯仏房

茨城県ひたちなか市館山9015

22番

唯信寺

大谷派

戸森の
唯信房

茨城県西茨城郡友部町太田町436

23番

信願寺

本願寺派

幡谷の
唯信房

茨城県水戸市緑町1−2−1

覚念寺

高田派

幡谷の
唯信房

茨城県日立市金沢町4−14−24

24番

西光寺

大谷派

唯円房

茨城県常陸太田市谷河原町736

本泉寺

本願寺派

唯円房

茨城県常陸大宮市野上1264

 これは、関東二十四輩といわれる親鸞さまの直弟子たちが、創建したお寺の一覧でござる。「親鸞聖人門徒交名牒」によると、七十名ほどの高弟の名が連ねてござるが、東大の笠原一雄教授の試算によると、関東だけで、十五万人ほどの門徒がいたと推察されているのでござる。しかし、それほどたくさんのお弟子(ご門徒が)ありながら、なぜ、「親鸞は、弟子一人ももたず候。」(嘆異抄第六章)と言われたのでござろうか。

熊本八代、明泉寺の藤岡正英師の意訳を引用してみることにいたそう。

  
 一つ、念仏者の中で、わが弟子、ひとの弟子という争いごとがあるというこ とは、もってのほかのことです。私(親鸞)は、弟子一人ももってはおりま せん。なぜなら、自分の力で人に念仏を称えさせたのなら、弟子ともいえま しょうが、阿弥陀様のおはからいでお念仏称える人を“自分の弟子”だなん てどうしていえましょう。つくべき縁があれば、子弟となり、離れるべき縁 があれば離れるのを「師を離れてほかの人についてお念仏すれば、お浄土に 生まれることができない」などというのは、とんでもないまちがいです。阿 弥陀さまからいただく他力の信心をわがもの顔に取り戻そうというのでも言 うのでしょうか。決してそういうことはあってはならないことです。その人 のいただいた信心がまことならば仏さまのご恩に報い、師のご恩を報じたい との思いもおのずからわきでてくるものなのです。

すべてを阿弥陀さまのおはからいとうけとめられた親鸞さまの告白でござる。
弟子一人ももたずといわれた親鸞さまのお弟子(門徒)は、現在、約1300万人お寺の数は、20867ヶ寺を擁する大教団となったことは、不思議としか言いようがござらん。まさに、南無阿弥陀仏でござる。

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