ナガサキサン
北ン川内 小辻の一角。
民家に囲まれるようにその石碑があります。
近所の片渕スミ子さんによると、
その石碑は、ナガサキさん または、ナラサキさんと呼ばれ、昔、行き倒れになった人があったので、その場所に葬り、文久年間生まれの古老(岩永惣五郎さん)の子どもの頃から、7月16日に盆提灯を下げて、お祭りをしていたらしいとのことでした。
その日は、子どもが近所の家々をまわり、お金を集めて、茶菓子を買い、お参りに来た人を接待するという習わしだったそうです。
しかし、最近は子どもが少なくなって、その行事も途絶えてしまったそうです。
片渕さんの家の前の岩永チヨノさんから、「ナガサキさんの子どもば守いよらすけん、粗末にすっぎいかん。」と聞いていたので、今も、1日と15日に花や柴を供えておられるそうです。
長崎から来らしたのか、隠れキリシタンやったか知らんけど、その石碑のことを「ナガサキさん」と呼んでいたということでした。