おちゃやさん
ももちゃんの西有田史跡マップ
 ご命日の前日を逮夜(逮夜)と言います。1月16日は、親鸞聖人の御命日、その前日を大逮夜(おたいや)と言います。 お逮夜がなまって「おちゃや」
「けっこうなおちゃやさんでございます。」と言いながら、子どもたちが各家庭を訪問し、仏壇にお参りし、お念仏を称えて、それぞれの家からおやつをいただきます。
 戦前から御正忌報恩講の期間に全国的に続いている浄土真宗の行事です。
 30年ぐらい前までは、岩谷も迎も舞原も子どもたちが各家庭を回り、お餅やみかんや洋菓子をいただく、御正忌の伝統的な行事でしたが、子どもが少なくなったり、様々な事情で、今は、上迎だけの行事になっていますが、そのいわれを知らずに、お念仏を称えたり、仏壇に手を合わせることもなく、ただ、お菓子だけをいただいているのが現状です。
 お菓子をいただくことを通して、仏さまにお参りすることやお念仏を称えることを自然に学んでいたのです。そして、どの家庭もお仏壇を丁寧にお飾りしてあることを見て、自然にご先祖様や周りの多くの方々から見守られていることを感じたのでしょう。
 形だけの「けっこうなおちゃさん」ではなく、そのいわれも子どもたちに教えてもらいたいと思います。