山田神社の聖徳太子立像
 唐船城址の北側、山田神社の本殿の右に六角堂がある。
そのお堂の中に極彩色の聖徳太子の立像がある。西を向いて、柄香炉を持っておられるので、三経(法華経、勝曼経、唯摩経)を講義されているお姿なのかもしれない。
 西有田の三社、曲川神社の石像、大木神社の石の坐像(現在は龍泉寺境内にある)と比べて、細かい造作となっている。髪の毛や顔の表情も豊かに表現されており、直垂の絵柄も立派な物である。
 この像がいつ頃建立されたのかさだかではない。
宮司の椎谷智周氏に尋ねて現在調査中であるが、下山谷の大工さんたちが勧請されたものらしい。
 椎谷宮司の話によると、各地の大工さんたちが行っている『太子講』は、中国の尺貫法を日本に定着させられた功績の対する感謝と法隆寺の建築法を尊崇する意味から太子信仰の講を結ばせているのではないかということだった。
 また、山田神社は、神仏混合の跡も残されており、薬師如来や観世音菩薩、地蔵菩薩の石像も多数散見できる。
 今回の調査とはあまり関係ないが、妙に石楠花がたくさん植えられていることが興味深かった。
 
 
ももちゃんの西有田史跡マップ