原明の藩境の道を、幕の頭へ向かって登り、頂上から波佐見方面へ尾根伝いに下ると、約1Kmで三領石があります。これは、江戸時代に佐賀藩、平戸藩、大村藩の三つの藩境の跡で、当時は、領地争い(焼き物をするための薪の確保のため)がたびたび起こり、境石や境松で目印としたようですが、山崩れや枯れ木となったため、1742年(寛保2年)に設置されました。現在、古道は、荒れているので、長崎県波佐見町の峠から車で入った方が行きやすいです。
髙さ2.,15m幅30㎝の三角柱の石柱で
南面に「此三領境東西峯尾続雨水分何大村領彼杵郡波佐見郷」
東西面に同じく「・・・・佐嘉領 松浦郡有田郷」 北西面に「同じく・・・・西北峯 平戸領
彼杵郡早岐郷」と刻まれています。
幕の頭は、海抜319,8mの小高い山で、黒髪山の大蛇退治の折に鎮西八郎為朝が本陣としたところという伝説があり、有田南山、原明、木原、波佐見方面からたくさんの登り窯跡が麓に点在しています。金の採掘もされていたそうで、採掘跡も残っています。