奥が雌銀杏
すっかり葉が落ちています。
 5年前の伐採以来、銀杏の実がとれなくなっています。


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 法泉寺の境内には、2本の銀杏の木があります。
本堂の向拝の左に樹齢200年の雌木(佐賀県の古木に指定され、50年前の看板には、樹齢150年以上と記されている)、右に雄木、芽吹くのも散るのも雌木が早く、今年もはや、雌木は散り終えました。
       

 法泉寺だけでなく、お寺や神社の境内には、銀杏の木が多く植えられています。また、街路樹や公園などでもよく見かけます。落ち葉の掃除や銀杏の実の匂い臭さが面倒なのに、なぜ、銀杏の木が植えてあるのでしょう。
 それは、病害や虫害がほとんどなく、黄葉時の美しさ、選定や大気汚染に強く、葉っぱが燃えにくいため、火災予防のために植えてあるからです。火事の時、葉っぱから水が噴き出るという話を聞きましたが本当でしょうか?
 また、薬用としても注目され、銀杏葉エキスは、サプリメントにも応用されています。銀杏の実ぎんまんは、茶碗蒸しに入れたり、バター炒めにしたら美味しくいただけますが、食べすぎは禁物です。
 浄土真宗の本山、西本願寺には、有名な「逆さ銀杏」(天然記念物、樹齢380年)があり、1864年の大火の時に葉っぱから水を噴出したという言い伝えから、「水吹きの銀杏」とも呼ばれているそうです。


 
★12月行事(住職動静)
 
 1~30日 お取り越し在家報恩講(ご希望に応じて )
     *日程は下記のように予定していますが、ご希望に応じます。

1日 総区長会 10区区長連絡会
3日 有田町大野高齢者サロン 説法ライブ

4日 在家報恩講(上本舞原、佐世保方面)
5日 在家報恩講(上本舞原、舞原団地、佐賀方面)

6日-7日 西本願寺経蔵の復元陶板進納のため、上山。 
       (復元者の乃利陶 樋口憲人さんと)
 8日23日伊万里栄町歌う会

11日 在家報恩講(原明上)
12日 在家報恩講(原明下)

13日 むりょうじゅ会 (19時30分~)
    *終いお講は、中止します。 

     (*恒例の女性部の美味しいお斎は、ありません。)
13日 立部高齢者サロン 説法ライブ
18日 在家報恩講(上本・岩谷。)
19日 在家報恩講(上本・迎)

21日 曲川小学校運営委員会
23日~30日 在家報恩講(有田、大山、伊万里、その他)
31日 除夜の鐘
(どなたでも撞きに来てください。23時40分~福引あります)   * 撞き終えられたら、そのまま本堂へどうぞ。年越しお正信偈をお勤めします。

 親鸞聖人の遺徳を偲ぶ
「在家報恩講(ほおんこさん)」は、
真宗門徒にとって、大切な相続の法事です。
仏具のお磨きや仏前の荘厳をして、
親鸞さまのご苦労を偲びながらお勤めしましょう。
今年の御伝鈔は、下巻第6段、洛陽遷化(らくようせんげ)
の段を拝読します。

 ●冬休みに、雅楽の練習をします。主に宗祖讃仰音楽法要の練習です。


 
「地域の古いもの」
 ㉔ 泉山の大銀杏口屋番所跡)

 有田町泉山の弁財天社境内大銀杏は、樹齢1000年、樹高約30m、根廻り12m、枝張り31mの大きな木です。1926年(大正15年)に、国の天然記念樹木に指定されています。
 江戸時代の文政11(1828)
年に有田町をほとんど焼き尽くした文政の大火の折、銀杏の木の下にある池田家だけが難を逃れたと言われています。それは、銀杏が、防火の役割を果たしたからです。言い伝えによると、銀杏の木から水が噴き出したtぴう伝説も残っていますが、史実からいえば、その時の有田方面は、大雨で、銀杏の木に蓄えられた雨水が池田家を守ったのではないかと思います。池田家では、銀杏のおかげで難を逃れましたが、反対に、銀杏のせいで災難にも遇われています。台風や暴風雨で枝が折れて、瓦が割れたり、落ち葉が樋にたまって雨漏りがしたり…2019年の台風の風で折れた枝が瓦を突き破って屋根が大破した被害、幸いけが人はいませんでしたが、国の伝統的建造物保存地区の住宅だったため、勝手に解体や移築やができなかったため、大がかりな曳家(ひきや)で、20m北東に移転されました。
 住人である伝平窯の池田久男さんは、有田小学校時代のPTA副会長で、音楽仲間でもあったので、僕も自分のことのように喜びました。
 ちなみに、その大銀杏の傍には、有田代官所(佐賀藩の有田皿山口屋番所跡)があり、佐賀藩からの役人が詰めていたところです。焼物や人の出入りの監視がなされ、その屋敷の傍実は、有田会堂があり、冥加金や運上金の管理をしていたそうです。
黄色いじゅうたんを敷いたような境内。
屋根の上や樋の掃除が大変です。


一口法話    202112:桃谷法信

銀杏