ウイルスに対する予防法は、免疫力を高めるのが最良の方法だと思います。その一つとして、血流をよくすることを意識することです。体内の血管をつなぎ合わせると、約10万㎞、実に地球を二回り半する長さです。しかし、その9割は毛細血管で、還暦を迎えるころには、半分は機能低下し、4割は、梗塞を起こしていて機能不全になっていると言われています。
 指先の乾燥や物忘れ、肩こり、腰痛なども血流不全によるものがほとんどです。認知症なども脳内の血流不全に他なりません。脳内の毛細血管が働かなくなると、脳細胞から老廃物を回収できなくなり、その結果アミロイドβというたんぱく質が脳内に残り、アルツハイマー病の原因につながるそうです。
 体内の血流をよくするためには、自律神経の副交感神経を刺激することです。その効果として、血管が広がります。そのためには、腹式呼吸が一番効果があるそうで、横隔膜を意識しながら、ゆっくり息を吐くことが重要です。これはお釈迦さまが教えてくださった呼吸法で、ヨガや太極拳の呼吸法にもなっています。7秒かけてゆっくり息を吐いていき、決して吸わないで、力を抜く、そうすることによって、呼気の中の酸素は25%多く摂取できるそうです。マラソンや水泳の呼吸法は、吐くことに重点を置きますが、理にかなった呼吸法と言えます。
 常にそんなことを意識して、息をすることは無理な話ですが、僕は、お経を読むことで、その呼吸法ができると確信しています。
「帰命無量寿如来、南無不可思議光」で力を抜くと、7秒間、息を吐く呼吸法が自然にでき、それを20分ほど持続することで、腹式呼吸ができ、血管が広がり、血圧が下がり、血流が活発になり、免疫力がアップするというわけです。
 ワクチンや薬に頼ることも否定はしませんが、もっと根源的な自然治癒力を信じることが大切だと思います。
 体の中の摩訶不思議な働き、僕が知らない気づかない大いなる働き、それをアミターバー(無量寿)、アミターユス(無量光)と受け止め、お念仏申しましょう。
 先月のむりょうじゅ会で、「ナンマンダ―体操」をやってみましょうと提案しました。1,2,3,・・と号令掛けるより。「ナンマンダブツ」3回称えながら、18個間息を吐き続けると、とても効果があるように思います。












 適当に体をねじったり、回したり自由に思い通りに動かしながら3回お念仏を称えることによって、腹式呼吸が自然に身につくと思うからです。血流もよくなり、痛さが和らぐこと請け合いです。



★7月行事(住職動静)
 
 有田は、7月御盆です。むりょうじゅ会、月参りはありません。
●お盆参りの日程(10日~15日)
10日(日) フリーご希望があれば、お参りさせていただきます。TEL下さい
11日(月)
 フリー(ご希望があれば、お参りさせていただきます。)
12日(火) フリー(ご希望があれば、お参りさせていただきます。)
 13日( 初盆、上本、舞原団地
 14日(
 原明、下本、蔵宿、内野、有田方面

 15日(金) 黒川、楠木原、北川内、大山方面
    上記のように、予定していますが
*お盆参りを遠慮される方、*日程のご希望の方は、
 090-4989-1768(住職携帯)か・
 46-3748(法泉寺、桃谷)まで、ご連絡ください。

★7月住職動静
 4日敬徳高校雅楽指導
 5日退教協役員会 6日総区長区長会 10区連絡会 
 7日 有田町児童対策協議会  4日,18日 
伊万里栄町歌う会 24日 堤草払い
 21-27日 初心者水泳指導(曲川小プール) 8月1-4日 雅楽教室(法泉寺)





 






 新シリーズ 「お念仏を悦ぶ人々」①

●「地域の古いもの」シリーズは・一応休載、
ということで、今月から僕の周りの「お念仏
を悦ぶ人」を取り上げていこうと思います。
それは「佐賀の念仏者」(佐賀伝道懇話会編)
という冊子をいただいたからです。
 学生時代の宗育部の先輩、蒲生晄隆さん
(芦刈の光楽寺住職)が、わざわざ届けてくださいました。
岩永サダさんのことを執筆して寄稿していたので、その原稿料の代わりとして、10冊ほどいただきました。
●その内容は、次号に掲載することとして、ノートに記されたお手紙のやり取りの様子がひょんなことから分かりました。
 サダさんの日記の最後のほうに「西川マチさんからお手紙が来ました。婆は、お慈悲の話が一番うれしか。」という個所があります。
●そのことを先日の西川マチさんの33回忌の法要の折に紹介すると、孫の桑野美保さんが、「私が小学校のころ、ばあちゃんの手紙ば、よく届けよったです。そして、学校帰りにお返事ばことづかっていました。」とおっしゃり懐かしがられました。 ばあちゃんたちのお手紙のやり取りを、お孫さんたちが繋いで下さっていたのだと、感動しました。40年以上もの時空を超えた出来事が彷彿として浮かび上がったからです。

●そのようなわけで、新しいシリーズ「お念仏を悦ぶ人々」を
連載していこうと思っていますので、よろしくお願いします。


その①「婆のかたみに書いておきます。」岩永サダさんのこと
 
 岩永サダさんは、80才まで字が書けませんでした。孫がカタカナの練習をしているのを見て、字の練習を始められました。
 やがて字を覚え、自分の思いが表現できるようになると、それまでお寺で聴聞された内容がこんこんと湧き出る泉のように書き綴られていきます。字が書けないということは、それほどまでに記憶力を磨き上げるのだという証拠が、茶箱いっぱいに保存されているノートに残されています。97才でお亡くなりになりますが、94才までの14年間、御法義の内容が、お慈悲を悦ぶお気持ちが綿々と綴られています。(次号へ続く)



一口法話    2022.7 桃谷法信

体内アミターユス
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