2022年令和4年、寅年の新年、あけましておめでとうございます。諸行無常諸法無我、悲しみのうちに年を越された方、よろこびの中に新年を迎えられた方、それぞれの新しい分岐です。「めでたさもちうくらいなりおらがはる」の句は、娘さんを亡くされた小林一茶さんの気持ちの現れです。
 寅年は、なぜ、虎年ではないのでしょうか?Ⅻ
十二支の3番目の寅年は、どんな年になるのでしょうか。皆様のご活躍を念じます。
 閑話休題、時の数え方に江戸時代までは、約2時間ごとに子丑寅卯辰巳・・・と十二支を当てはめていました。午前0時が子の刻、2時が丑、そして午前4時頃が寅の刻です。
 親鸞さまの伝記、御伝鈔には、寅の刻が何回も出てきます。建仁3年(1203)4月5日の六角堂での告命、建長8年(1256)2月9日の蓮位夢想、仁治3年(1242)9月20日の入西観察、この他、箱根での示現、熊野での示現、何れも寅の刻であろうと思われます。寅の刻に夢を見るのは、不思議としか言いようがありませんが、空気や水が澄み切る時刻、一日の最低気温に近づく時刻と関係しているような気がします。奈良東大寺の「お水取り」も午前4時の寅の刻に行われています。寅の刻は、頭脳も一番冴え渡る時刻ではないか、寅の刻に目覚めると、アイデアがこんこんと湧き出てくる気がしています。寅年の今年は、なるべく寅の刻に起きて、活動を開始しようと思います。
       
●有田焼の復元陶箱、西本願寺へ進納
 
(左)西本願寺龍虎殿にて 武田昭栄執行長へ進納後。
(右)感謝状を持つ樋口憲人さんと進納した複製陶箱(団龍と応龍)を前に
















「地域の古いもの」
 ㉕ 分業制の有田焼

 12月6日、西本願寺の経蔵の壁に貼られている有田焼の陶箱(厚さ5センチで、中は空洞、湿度や温度を調整し、経典を護るため)の複製品を西本願寺に進納するために、復元された乃利陶窯の樋口憲人さんと上山しました。午後3時からの進納式には、武田昭栄執行長に目録を渡し、お言葉と感謝状をいただきました。本願寺新報と中外日報の記者から取材を受け、記念撮影をした後、西本願寺の境内北東に位置する経蔵を見せていただきました。四方の壁に張り付けてある陶箱は、全部で312枚、龍のひげや鱗など微妙に違うので、何人もの絵付け職人さんが関わり、焼成にもたくさん職人さんが関わったのだろう、分業体制の確立した有田焼集団の傑作だと思いました。当時は、ガス窯や電気窯はなく、登り窯で焼成するのにどれだけの苦労があったのか彷彿とさせられました。納められたのが1677年(延宝5年) 今から345年前、経蔵の造立の時に、佐賀の薬屋野中烏犀園さんのご先祖様が中心になり、門信徒から募財して有田の窯焼きに依頼したとみられています。約1年の納期で寸分違わぬ仕上がりには、脱帽しかありません。

  
 
西本願寺経蔵         経蔵の腰壁に貼り付けられた312枚の陶箱






  











●1月の行事予定(住職動静)

1日 除夜の鐘に続けて、年越しお正信偈(修正会)
日 総代、世話人会 18時~法泉寺本堂、門信徒会館
5日 
総区長会、有田町賀詞交歓会 10区区長連絡会
6,7,11日 子ども雅楽練習日(子ども報恩講の練習) 
7日 もち米洗い、焚き物準備
8日 御正忌準備(お磨き、お華束盛り)8時~

    (新年会は折詰を用意します。)
9日 消防出初式
10~13日 御正忌報恩講
   
*朝6時  朝は、御伝鈔拝読
   *夜7時30分 夜は、歎異抄を味わいます。


12日 子ども報恩講(雅楽演奏と音楽法要)夜7時~


12日 伊万里栄町歌う会
13日 
御正忌報恩講大逮夜(朝6時、夜7時30分)
17日 
武雄市山内町公民館 説法ライブ

★法泉寺の主な年間行事

1月 御正忌
2月 13日 初御講
3月 19-21 春の彼岸会
4月 13日 御文章披露
「ひゃーけんさん」
5月 13日 宗祖降誕会
7月 10~15日 お盆参り
8月 10~15日 お盆参り
9月 21~22日 秋の彼岸会
10月 下旬  永代経法要
11~12月 お取り越し報恩講
12月 13日 終いお講 31日 除夜の鐘
  *
除夜の鐘は、終日いつでもご自由に 撞いてください。


一口法話    2022.1 桃谷法信

寅の刻
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