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 帰命無量寿如来、南無不可思議光
親鸞聖人が心血を注いで書き上げてくださった「顕浄土真実教行証文類全六巻」(教行信証)の行巻の末尾にある
「正信偈」の最初の2行です。
 阿弥陀如来の別名です。帰命盡十方無碍光如来(十字名号)南無不可思議光如来(九字名号)とも呼ばれます。
 真宗大谷派のお仏壇の脇掛けは、この十字名号と九字名号が掛けてあります。(浄土真宗本願寺派のお仏壇の脇掛けは、親鸞聖人と蓮如上人です。)
 アミダブツは、アミターバー(無量光)、アミターユス(無量寿)というサンスクリット語の音写で、中国で、阿弥陀仏と訳されたものです。形や匂いなど人間の感覚では感じることができない働きなので、親鸞聖人は、正信偈の中で、12の光で表そうとされました。無量光、無辺光、無碍光、無対光、光炎王、清浄光、歓喜光、智慧光、不断光、難思光、無称光、超日月光という表現です。木像や絵像で表現されたものは、方便法身と言って、便宜上、人間のような姿ですが、これは、煩悩具足の凡夫にもわかるように働きを、姿に変えて表わされているものです。
 そして、この光の届くところは、「照塵刹」(どんなに小さい空間や時間)とも表現されています。
 阿弥陀仏の大きさは、観無量寿経に「仏身高六十萬億那由他恒河沙由旬(ぶっしんこうろくじゅうまんのくなゆたごうがしゃゆうじゅん)」とお釈迦さまがお説きくださいました。数の単位は、「一、十、百、千、万、憶、兆、京、垓、杼、穰、溝、潤、正、載、極、恒河沙、阿僧祇、那由他、不可思議、無量大数」ですが、万から上の位はすべて、一十百千の四桁、つまり0が4つついて繰り上がります。
 ある数学者の計算では、阿弥陀仏の身長は、12不可思議6840那由他1000阿僧祇8295恒河沙4000極光年となり、ほぼ銀河系宇宙の端から端までに匹敵するということだそうです。
 つまり、想像を絶する大きさ、というより、想像できない働きを例えられたものでしょう。
 このことから、私たちのいのちは、銀河系宇宙の働きの中で、生かされているということです。












 例えば、お月様の動き(海水の満ち引き)と呼吸はつながっていて、1分間に18回のリズムで繰り返されます。阿弥陀如来の48の願いの中で、ご本願は、18番目に配されているのも不思議なことです。この18をもとにして、36(体温)72(心拍数)144(血圧上限)288(育胎児)という風に18の倍数で、私たちのいのちが支えられています。呼吸や血流にありがとうも言わないで活動している煩悩具足の凡夫が、不可思議な阿弥陀如来のはたらきに気づき、その働きに感謝する言葉が「なもあみだぶつ」です。蓮如さまが、「御恩報謝の念仏と心得るべきなり」と御文章に示してくださっています。




シリーズ「お念仏を悦ぶ人々を終了します。

 新しいシリーズは、毎年お配りしているほのぼのカレンダーの言葉について、作者の東井義雄先生の思いをつづられた文章を掲載していこうと思っています。2024年(令和6年)のカレンダーは、東井先生の言葉に谷内正遠さんの絵が描かれたもので、名前の通り、ほのぼのとしたカレンダーです。毎年お配りしているカレンダーは、30年以上にもなりますが、僕が、東方世界の菩薩だと崇めている東井義雄先生の言葉を味わっていただきたく、続けています。
 来年の十月の言葉は、
「お米のいのち。心から拝んでいただく」というものでした。カレンダーの見本が送ってきた時、ハッとさせられました。食前の言葉を言ったり、いただきますと言ったりして、食事をいただいていますが、心から拝んでいただいているのだろうかと思いました。東井先生の言葉には、そのようなハッとさせられる言葉がたくさんあります。親鸞さまを尊敬し、阿弥陀如来のご本願をいただいて生きぬかれた東井先生の体から染み出てくるありがたいことば、その言葉を書かれた気持ちを味わっていこうと思っています。どうぞご期待ください。


 

  




 

★12月行事(住職動静)
 1~30日 お取り越し在家報恩講(ご希望に応じて )
  *日程は下記のように予定していますが、ご希望に応じます。
日 在家報恩講(上本舞原、舞原団地、)
3日 在家報恩講(上本舞原、
佐世保方面
5日 西松浦教職員退職者協議会役員会 15:15~ろうきん伊万里
7日、21日伊万里栄町歌う会(13:30~15:00)
 9日 
年末清掃活動 8時~法泉寺境内 ご協力お願いします。
9日 在家報恩講(原明上)
10日 在家報恩講(原明下)


13日 むりょうじゅ会【終いお講】 夜6時~
      お斎の代わりに、お弁当を用意しています。。

16日 在家報恩講(上本・岩谷。)
17日 在家報恩講(上本・迎)

19日 曲川小学校運営委員会 14:00~

23日 有田まちづくり公社 わくわくl教室 法泉寺門信徒会館 10時~
23日~30日 在家報恩講(有田、大山、伊万里、その他)
27日 松浦組報恩会

31日 除夜の鐘
(どなたでも撞きに来てください。23時40分~福引あります)   
* 撞き終えられたら、そのまま本堂へどうぞ。年越しお正信偈をお勤めします。
*冬休みに雅楽の練習をします。(日程は、後日配布)

 親鸞聖人の遺徳を偲ぶ「在家報恩講(ほおんこさん)」は、
真宗門徒にとって、大切な相続の法事です。
 仏具のお磨きや仏前の荘厳をして、親鸞さまのご苦労を
偲びながらお勤めしましょう。
 今年の御伝鈔は、上巻第7段、信心諍論(しんじんじょうろん)
の段を拝読します。

一口法話    2023,12 桃谷法信

阿弥陀様の大きさ