「明日は友引やっけん、葬式ばいちんち伸ばしたか」と言われたことがあります。
死んだもんが、友だちを道連れにすると云うことらしいのですが、縁起が悪いので、次の日に延期してほしいということらしいのです。皆さんは、友引に葬式はしませんか?
浄土真宗の宗風は「深く因果の道理をわきまえて、現世祈祷やまじないを行わず、占いなどの迷信にたよらない。」つまり、方角や日の良し悪しなどに惑わされない。ということです。
風水などは、ある程度、科学的に一致することもありますが、誰も日を選んで、誕生してはいません。
友引は、六曜の一つで、先勝、先負、赤口、仏滅、大安の中の一つです。よく、カレンダーなどに書いてありましたが、最近はあまりみかけません。この六曜は、勝負事や商売によく利用されてきました。大安に結婚式、納車、建ち家行事などですが、離婚率が一番多いのは、大安に結婚式を挙げたカップルだそうです。
そもそも、六曜というのは、中国から輸入された考え方で、三国志で有名な軍司、諸葛孔明が軍兵の士気を高めるために利用した(考え出した)ものと言われています。
●「先勝(せんしょう、せんがち)」旧暦1,7月の一日
朝早く、先に攻撃した方がよい。
*大物政治家を逮捕するのは早朝です。
●「友引(ともびき)本来は、共引き」旧暦2,8月の一日
戦っても引き分けになるので、静観した方がよい。
●「先負(せんぷ、せんまけ)旧暦3,9月の一日
午前中は静観し、午後から戦いを挑むのがよい。
●「仏滅(ぶつめつ)」旧暦4,10月の一日
何をやっても駄目だから、静観した方がよい。
●「大安(たいあん、だいあん)」旧暦5,11月の一日
いつでも大丈夫だから、安心してかかれ。
●「赤口(しゃっこう)」旧暦6,12月の一日
太陽が南中する時刻から、戦いを始めた方がよい。
習俗や迷信に振り回される迷いの人生から、大いなるもの(阿弥陀)の働きを信じ、あるがまま、そのままの救いに身をまかせて、御恩報謝のお念仏を申しながら、強く明るく、生きぬきましょう。
★東井義雄先生の言葉⑩
まことの「いのち」に目ざめさせていただく
船を造るのに一番大切で難しいことは、転覆しそうになった時、元に戻る力(復元力)をどうやってつくるかということだと聞いています。
人間も、いつ転覆するかわからない危険なものをいっぱい潜ませた存在です。これを、親鸞さまは、「虚仮不実、地獄一定」とお示しになっています。こういう私たちを、まことのいのちに目覚めさせずにはおかないというのが、み仏さまの願いです。これに目覚めさせていただく時、自殺を考えざるを得ないような状態の中でも、生きることのただ事ではないすばらしさと、底深い喜びを恵んでくださいます。邪悪の虜になって自己を見失おうとした時、パッと私の邪悪を照らして、「まあ、はずかしい!」とほんとうの私に立ち帰らせてくださいます。み仏様が、私の復元力となって、私を破滅から救ってくださるのです。
しっこりさん ⑦どっから来たとや?
しっこりさんが、みゃーば(舞原)ん道ば、中十里ん方に歩いて行きよらした。
中十里ちゅうんは、東は、佐賀、北は、唐津、西は、平戸、南は、大村のお城まで、十里(約40㎞)ばっかいある、往還(道路)の十字路のことたい。
下本村の人たちゃ、今でん、毎月22日に「おじゃーさん」ちゅうて喰いもんば持ち寄って、お大師様(弘法大師)にお礼ばしよらすとたい。中十里にゃ、五輪さんのいっぴゃーあるばってん、南北朝の騒乱の時、ここんたりーで、戦のあった証拠じゃろう。どうも、下本の家来は、南朝方やったごたー。そこん石塔に正平22年ちゅう南朝の年号の彫ってあっけんたい。
そん中十里の石塔の前の石に腰かけて、しっこりさんな、話ばさした。
こないだ、名前は知らんばってん、顔見知りのオンちゃんから「わりゃーどっから来たとかー?」って聞かれたけん、「おりゃー如から来たったい。」ちゅうた。
こん前、お寺の床ん下に泊って、起きたら、雨ん降いよったけん、じーっとしとったら、お説教の始まって、坊っさんの「あんたたちゃーどっから来たっかい?」って聞きよらしたばってん、だーいも、なーんも言わんけん、おいも、考えてみたっさい。おりゃーどっから来たとかにゃーって。 いーっときしたら、和尚さんの言わした。「誰ーいもわかんみゃー。そりゃー当たり前ばってん、誰が生まれた日や場所ば、選ぶもんかい。ご縁のあったけん、そけー生まれてきたとバイ。見えん世界ば、如って言うとたい。如から来たけん、あんたたちんいのちは、如来ちゅうとたい。如来さんは、アミダ―ちゅうて、考えのおよばん働きのことばい。そんなかで生まれてきて、ここで、生かされとうとたい。
そがん話ば、床ン下で聞きよったら、なーるほどって思うたけん、おいも、そうかにゃーって思うて、「俺りゃ、如から来たばい。」って言うたとサイ。
★10月行事予定(住職動静)
1日 松浦組ご法義相続会、出講(教法寺) 午後1時より
・西光寺・立花聡師 教法寺・千葉孝史師 法泉寺・桃谷法信
3日 熊本山鹿組総代会 来寺研修 説法ライブ
10日、24日 伊万里栄町歌う会 (13:30~15:00)
13日 むりょうじゅ会 夜7時30分~
14日 鳥取 養源寺様 「寺子屋コンサート」(20周年記念) ライブ出演
15-16日 伊万里西松浦退教協親睦旅行 長崎ブルースカイホテル
22日 伊万里西松浦退教協役員会 15:00~九州労金伊万里
27日 永代経、門信徒総追悼法要 10~12時
*今年度の該当者には、ご案内を差し上げます。
●永代経について
浄土真宗の永代経というのは、多宗派の永代経とは、意味合いが違います。浄土真宗では、故人の追善供養ではなく、先祖代々から私の代まで受け継がれてきた親鸞聖人のみ教えを慶び、そして子や孫へと永代に渡り、受け継がれていくことを願う、大切な法要です。
法泉寺では、毎年10月下旬にお勤めをしています。松浦組のお寺さんや住職の知り合いのお坊さんに出講していただき、お取次ぎをしていただいておりましたが、コロナ禍で、ここ3年は、住職が自勤でお取次ぎをしています。
1年間にお亡くなりになった方々や納骨堂に加入のご家族にご案内をし、その御縁で、お寺の維持や仏具などの購入に必要な経費を賄うために、御懇志をあげていただき、役員さんの了承の下で、使わせていただいています。
該当の方々だけでなく、門信徒総追悼の法要ですので、どなたもお誘い合わせて、ご聴聞いただきますようにご案内申し上げます。
2023,10 桃谷法信
六曜=友引に葬式?