光壽無量。 謹んで、新年のご挨拶を申し上げます。
今年もどうぞ、お導きくださるようお願い申し上げます。
ご本尊の働きを、御明と立花とお香の三つ具足で表しますが、それは、御明(無明の闇を照らす大勢至菩薩の智慧)、立花(無量寿のいのちを表す観音菩薩の慈悲)お香(差別のない平等に働く阿弥陀如来の本願力)を意味しています。
今回は、御明(みあかし)について、書いてみます。
12月11~12日、近所の仲間と島原半島一周の小旅行に行きました。スマイル観光の辻さんの案内で、初めての所をたくさん見学しました。その中の一つ、本多木蠟工業所で、和蝋燭の製造工程を学びました。社長の本多俊郎さんが丁寧に説明してくださいました。
①原料の櫨や漆を蒸気で熱し、絞った油分を冷やして固めたものが木蝋で、和蝋燭の原料や、お相撲さんのびんつけ油に用いられていること。
②大量に出る櫨の搾りかすは、植物性肥料や燃料として用い、循環型の営みを続けていること。
③櫨はウルシ科の落葉樹で、秋には黄や赤に紅葉し、新緑の頃以外は、かぶれたりしないこと。また、イノシシが嫌うことで、害獣対策にもなること。
④鍋島藩の影響で、1744年4代藩主松平忠刻が10万本の櫨の木を植樹したこと。
⑤1792年寛政4年の大地震で眉山は崩壊、熊本と島原は大津波で壊滅状態になったが、島原藩の財政と農民救済のために240トンの生蝋を大阪へ送り、5千万両(15億円)を稼いで、急場をしのいだこと。
⑥1993年の雲仙普賢岳の噴火に伴う大火砕流で、櫨の木はほとんど全滅したが、他地域よりの協力で、植樹された2世の櫨が育っていること。
⑦和蝋燭は、竹ひごに細い藺草(いぐさ)を巻きつけて、芯を作り、蝋燭の金型の中心芯を立て、溶かした蝋を流し込み固まったら、竹ひごを引き抜いて、出来上がり、中の空洞に上昇気流ができ、炎が揺れること。
本当に、目からウロコの体験でした。その感動を,13日のむりょうじゅ会でお話したら、和蝋燭の注文をいっぱいいただきました。まとめて送ってもらうことにしています。報恩講や年回法要など、特別なお勤めの時に灯そうと思っています。
石油精製のパラフィン洋蝋燭は、手ごろですが、煤や匂い、蝋の溶け方が早い、環境にやさしくないなどの問題点もあります。和ろうそくを灯し、揺らぎの中で大勢至菩薩、阿弥陀如来の働きを感じてみては如何でしょうか。
さて、1月は、親鸞さまの御正忌をお勤めします。お磨きやお華束盛りも例年通り、行うように話し合いました。 御正忌は、御伝鈔を中心にお取次ぎをしたいと思っています。
●年末奉仕作業、ありがとうございました。
12月13日に年末の清掃作業には、15名ほどの方が加勢してくださり、きれいに清掃奉仕をして下さりありがとうございました。おかげさまで、銀杏の葉がきれいに片付きました。

●1月の行事予定(住職動静)
1日 除夜の鐘に引き続き、年越しお正信偈のお勤め。
4日 総代世話人会 17時30分~法泉寺にて
8日 お磨き、お華束盛り 8時~(終了後、新年会)
9日、23日 伊万里栄町歌う会
10~13日 御正忌報恩講
*朝6時~ 朝は、御伝鈔拝読
*夜7時30分~ 夜は、御伝鈔を味わいます。
*12日は、7時より。子ども報恩講で、
雅楽の演奏と音楽法要を勤めます。
21日 武雄市山内町立野川内老人会でお話。
24日 門信徒研修旅行 福岡市博物館・他(日帰り)
29日 佐賀教区門徒総代研修会 12:30佐賀グランドはがくれ
しっこりさん ⑩ わらじょーい
秋仕納(あきしのう)の終わった田ん中の隅っこに、どこでん、とっこ積みの二あつ三つはあったやろうが。脱穀した藁束ば、丸う積み上げて、縄やらネップクば作るため、いっとき、積んであった藁こ積みのことたい。藁は、どがんでん大事かったとバイ。牛ん「はみ」ば作ったい、土壁ン中に混ぜたいすっ時、使いよらしたけん。
そのとっこ積みん所で、しっこりさんが縄ば結いよらしたけん、「何ば作いよっと?」て聞いたぎ、「ジョーイ(草履)ば作いよっと。」ちゅうて、「縄なうときゃ、藁ば叩いて、しなやこうしてなわんば、よう締まらんとばい。」て、教えてくいらした。足ン指先にはすーだ4本の細縄ば手前にひいて、藁ん束ば2,3本ずつで、編んでいかす。「よう締めて編まんば、すぐ、うっくゆっばい。」ちゅうて、器用に編み上げていかす。「鼻緒は、オムラサンのくいらした端切れば使うぎ、きれいかろう。こいで、破れ地下足袋ばはかじい、いっときゃ、気持ちんよう歩かるっばい。ワイたちもじょーいば作ってみんかい。」ちゅうて、たった今作った、藁じょーいばひゃーて、楠木原ん方さにゃいってしまわした。
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●「九州真宗の源流」展
福岡市博物館で開催中の上記展覧会へ、研修に行きましょう。下記の様に予定しています。
記
期日 2025年1月24日(金)9:00~16;00
行先 福岡市博物館(展覧会見学)・福岡県内ミステリー
参加費 5000円(見学料、昼食代、バス代)
集合 上本公民館(三葉館)8:50
★参加希望者は、法泉寺(桃谷)までお申込み下さい。
20名で締め切ります。申込締め切りは、1/15まで。
●切手をいっぱい、いただきました。
郵便料金が値上げされたので、郵送会員の方から、切手をたくさん送っていただきました。
・森戸シヲ子様(伊万里)・藤谷澄子様(小長井)・久保悦子様(長門)
・伊藤彰一様(水巻)・桃谷賢昭様(大東)・迎鉄夫様(有田:郵送代として)
お心遣い、ありがとうございます。
2025.1 桃谷法信
御明(みあかし)