
2025 8 桃谷法信
18は、いのちのもと
阿弥陀さんの48願は、苦悩の衆生を救うための誓いですが、親鸞さまや法然様は、第18願に注目されました。「設我得仏…不取正覚」という形で示される誓願の中で、第18願のみ、不取正覚の後に「唯除五逆、誹謗正法」という抑止の言葉が付け加えてあるからです。「設我得仏、十方衆生、至心信楽、欲生我国、乃至十念、若不生者、不取正覚。唯除五逆、誹謗正法」とあり、内容は、お念仏で救われるということですが、この願を本願だとして、浄土宗や浄土真宗が成立しました。
では、お釈迦さまは、なぜ、18番目にこの念仏往生の誓願を、配置されたのでしょう。
全くの私見ですが、18という数が、いのちの根源の数であると思うからです。
生きているということは、息をしていること。呼吸は、1分間に18回、それは、潮の満ち引きのリズムと同じです。その動きは、お月様の引力の賜物です。私たちのいのちが宇宙とつながっている証です。
18の倍数は、36・体温です。その倍は。72・心拍数です。144は、血圧のバロメーター、288は、赤ちゃんが自立できる胎内日数です。18歳を境に、男の力は下り坂、女のお肌も張りを失っていきます。
18という数を、生活に取り入れると、面白いですよ。風呂上がりの四股を 18回、スクワットも、腹筋運動も、肩回しも、お腹ねじりも・・・・色々な運動や行動を18回や18秒で意識してやると、楽しんでやり続けられるような気がします。同時にお念仏の功徳も味わえるような、ナンマンダブを3回称えたら、18になります。 ぼくは、18は、いのちのもとになる数だといただいています。
★東井義雄先生の言葉⑲
悲しみを通さないと、見えてこない世界がある。
相田みつをさんの詩に次のようなものがあります。
「なみだをこらえてかなしみにたえるとき・ぐちをいわずにくるしみにたえるとき・いいわけをしないで だまって・批判にたえるとき・怒りをおさえて屈辱にたえるとき・あなたの眼のいろがふかくなり・いのちの根がふかくなる」
悲しみ・悲しみ・怒り・屈辱にであったとき・私自身、この詩を口ずさんでいると、何だかほほえみが浮かんでくるのです。もう一つ、私がよく口ずさんで自分を励ます詩があります。野村康次郎という方の詩です。
「雨は・ウンコの上にもおちなければなりません・イヤだといっても・ダメなのです・だれも・かわってくれないのです」というのです。 この詩は、一人の問題の子を生まれ変わらせてくれた詩でもあります。
奈良県の小学校の先生が、私の書物の中でこの詩をご覧になり、好きになり、墨で大きく書いて額に入れて教室に掲げておられたのだそうです。
その組にN君という荒れた子がいました。お父さんから、お母さんとこの子と弟をおいだされ、三人で暮らしていたのですが、お母さんが交通事故で亡くなり、弟は施設に預けられ、N君は、病気の祖父母にあずけられますが、祖母は耳が聞こえず口もきけない方だったのですが、心不全で、入院。肺がんを患っていた祖父は、そのショックでお亡くなりになってしまわれました。それで、N君は、追い出したお父さんの家に返され、面白くない日を過ごすこととなったのです。そんなわけで、ずいぶん荒れた子になってしまっていたのです。
それが、6年生になって、担任してもらったせんせいが、「ウンコ」の詩を教室に掲げておられたのを、初めはバカにして、せせら笑っていたのですが、だんだん、担任の先生の人柄に心を惹かれ、その意味を考えるようになりました。ある日の授業時間に、N君は、ハッとしたのです。「ウンコ」というのは、自分が今までであってきたあのイヤなことで、雨は、自分のことではなかったかということに気がついたのです。雨は、ウンコの上にでもまっすぐに落ちて行っている。それだのに、ぼくは、次々にやってくるイヤなことを憎み、ヤケをおこしていた。そうだ、これからは、ブツブツ言ってヤケをおこすのではなく、いやなこといっぱいやって来いと、こちらからぶつかってやろうと考えるようになったというのです。ところが不思議なことに、あまり好きになれなかった算数までが面白くなってきたというのです。うけとめかたによっては、イヤなことまで、光った存在に変わってくれるのです。ただ一度の人生を空しいものにしてしまわないように、心に刻んでおいてほしいのです。
しっこりさん⑰ 字は、書きえん、
しっこりさんな、物知りやったけん、「なして、そがんようけ、知っとっと?」って聞いたぎ、「おりゃあ、字ば、読みえんし、書きもきらんけん、見たい、聞いたいしたこたあ、覚えんば仕方んなかとたい。字ば読みえんぎー覚えんば仕方んなかけんのー。俺ばっかいじゃなか、本村にゃあ、字ば書きえんオサダさんや、オキヲさんのおらすばってん、二人とも、どがんでん頭のよかとバイ。オサダさんどま、野菜や花ば売いぎゃ、いたてん、計算どま、算盤のなかったっちゃ、暗算で、すぐ勘定しよらした。オキヲさんな、じいさんの聞いてきた坊さんの話ば、全部覚えとらした。そして、二人いとも、ごっとい、なんまんだーなんまんだーおかげさんでーちゅうて、念仏しよらしたバイ。」って言わした。
★8月行事(住職動静)
13日 むりょうじゅ会 夜7時30分~
●お盆参りの日程(9日~15日)
9~12日(火) フリー (ご希望があれば、お参りさせていただきます。)
13日(水) 初盆、福岡、唐津、佐賀方面
14日(木) 県境、佐世保方面
15日(金)伊万里、武雄方面、その他
*お盆参りを遠慮される方、*日程のご希望の方は、
090-4989-1768(住職携帯)か・
46-3748(法泉寺、桃谷)まで、ご連絡ください。
8月住職動静
7日伊万里栄町歌う会(21日も) 9日知恵おくりプロジェクト交流会(三葉館)
21日退教協役員会 23日栄町夏祭り出演
28日 ★夜7時半 雅楽のけいこ 30日 町づくり課こども教室(法泉寺会館)
★御礼 佐賀市の伊山昭子さまから切手をたくさんいただきました。ありがとうございました。