750回大遠忌御正当
 1月15日(日)、龍笛、篳篥、笙の三管を奏でる楽奏員約100名の間を通って、阿弥陀堂から御影堂への鴬張りの廊下の縁儀を、300人あまりの僧が、太鼓2打のリズムに合わせて、どーん、どーん、左右左右(さう、さう)と歩きます。(太鼓の時は静止)
 3500席の椅子が用意してある御影堂は、満席で、午後2時から始まるお逮夜法要を待ちかねています。娘花凛は右余間へ、僕は左余間へと進みました。この日の法要の差定(さじょう)は、正信偈第2種の前に、御本伝の総序を読み上げる「広文類作法」でした。新門様と御門主様の挨拶が終わると退堂ですが、待機時を合わせると、3時間近くの正座は、さすがに足の感覚がなくなり、最後の方は、750回大遠忌の感動より、無事に立てるかなという心配でいっぱいの内陣出勤でした。しかし、この足のしびれも、足の痛みも、親鸞様のご苦労に比べたら、比ではないと思い直して、50年に一度の、それこそ、「この度のご縁は、初ごとでございます、私一人のためでございます、そして、今生最後の一回きりのものでございます。」と悦ばせていただきました。 
 お御堂のあちらこちらから、声高らかに「なんまんだぶっ、なんまんだぶっ・・・・」と聞こえてきます。
 着せてもらっている色衣も袈裟も、椅子の上に置いてある防寒用の毛布2枚も、3500席の椅子も、・・・ 目の前にあるすべてのものが、全国各地から寄せられた浄財によるものでした。
 親鸞様のご苦労が、750年の時を越えて、花開き、お御法(おみのり)の香りとなって、私を包んでくださいました。「大いなる御手の真ん中にいる。今、ここがそうなのだ。」と、実感しました。
2012.2 桃谷法信
2月のむりょうじゅ会は、初お講です。 

6時から、おとき(女性部手作りの精進料理)です。
      どなたでも、ご遠慮なくお召し上がりください。
      
     *昔は、親鸞様のお姿にちなんで、椎茸(傘)
      大根(白衣)ごぼう(杖)人参(経本)昆布(黒衣)
      などのお煮しめもありましたが、最近は、およごし
      かけあい、胡麻醤油合えなどが中心です。

7時から、正信偈6首引き 草譜のおつとめです。
      大きな声でお勤めしましょう。
     
7時30分〜法話
 
    
御講師 藤谷政躬先生
        
   藤谷先生は、若い頃、アメリカに渡られ、ニューヨーク、
   シカゴ、ポートランド、バークレー、オックスナードなど
   各地の開教師として43年間、勤められたお方で、
   70歳で帰国。
    現在、伊万里市の立花町在住で、89歳になられます。   
   少しお耳が遠くていらっしゃいますが、矍鑠として姿勢
   がよく、仏法流通に努められています。
    2007年(平成19年)の初お講にもご縁をいただき、
   お話していただきました。
    その時いただいたサンスクリット語の手書きの仏説
   阿弥陀経は、表装して掛け軸にし、庫裡の床の間に
   掛けています。
    その後、奥様をなくされ、家事全般にわたり、お一人で
   やっておられます。体や頭がなまらぬように、なんでも
   するよとおっしゃっていました。
    親鸞様の御往生の西暦について、本山を動かされた
   論文やお手紙は、数えられないものだと聞いています。
    今回は、宮本武蔵と蛇の話などを交えながら、専門的
   お話をしていただけることを楽しみにしています。 
        
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