山の緑が、実に美しい季節。
おてんとうさまに照らされても、雨にぬれても、この時季の山の緑は、新しいいのちを包みながら、光を浴びて躍動しています。
 近所の女の子が言いました。
「あたい、ピンクが好きやっけん、山の葉っぱもピンクやっぎよかとけにゃあ。」
 そーねえ。自分の好いとう色の葉っぱやっぎ、よかとけねえ。赤でも白でも黒でも黄色でもよかばってん、緑じゃなかぎ、人間な、生きていかれんとバイ。
「えっ、なして?」
女の子は、不思議そうに首をかしげました。

 ぼくたちの呼吸は、空気を吸ったり吐いたりしてますが、実は、空気の中の酸素を取り入れて、血液を浄化し、食べ物の栄養を燃やしてエネルギーに変え、燃えカスの二酸化炭素を吐き出しているのです。人間に限らず、動物の吐く息は、燃えカスの二酸化炭素が多く含まれています。
 これだと、地球は、二酸化炭素がいっぱいになり、息苦しくなってしまいます。
 でも、大丈夫。 そこで登場するのが、緑の葉っぱ。
動物の吐いた二酸化炭素を吸収してくれるのです。
吸い取ってくれるばかりではありません。おてんとうさまの光と葉緑体(クロロフィル)のはたらきで、空気中の水分と吸収した二酸化炭素が、炭水化物と酸素を作り出すのです。炭水化物(でんぷん)は、茎や根に蓄えられ果実になります。
そして、葉っぱからはきだされた酸素は、、動物を生かす働きをしてくれるのです。
 これを光合成(こうごうせい)=炭酸同化作用といい、光と葉緑体がなければできません。葉っぱには、その葉緑体があるので、緑色なのです。
 動物と植物は、お互いのいらないものをもらって、お互いが必要とするものを供給しあっています。
 この不思議な働きを、インドの言葉で、アミターユスと言い、不可思議光如来と漢訳されました。また、アミターバーと言い、無量寿如来と漢訳され、阿弥陀仏と総称されました。光といのちの不思議な働きが、普段は関係のないように見えても、実際には、切っても切っても切り離されない、つながりの中にあるのです。
 握手をしたり、抱き合ったりする目に見えるつながりが1%だとしたら、見えないところで深く密接につながりあっているものは、99.9999%だと言っても過言ではありません。
 植物と動物の呼吸一つを例にとっても目には見えないつながりがあり、お互いを生かしあっています。
 気づかない、感じない、認知できないものに囲まれて、生かされて生きているのが私のいのちでありました。
 五月の美しい緑の山を見ながら、お礼の言葉、ナンマンダ ブ、ナンマンダブとお念仏を称えました。

 
*光のない所では、光合成は行われません。夜は、植物も呼吸をします   
  6月行事予定・住職動静
 
 6日 京都・知真日曜学校OGOB会
 
●13日 むりょうじゅ会例会 夜7時半〜
 ●14日 原明お講 山田富美子様方 夜7時〜
 ●20日 有田町丸尾サロン説法ライブ
 10時30分〜
 ●20日 伊万里栄町歌う会
 13時30分〜
 ●25日 有田町下山谷サロン説法ライブ 10:30〜
 ●27日 伊万里栄町歌う会 13:30〜
 ●30日 吉野ヶ里町西連寺様仏婦研修会 来寺
仏教的に食を味わうL 水分補給

 暑くなってくると、熱中症を防ぐために水分補給が大切になってきます。一気飲みをしたり、ペットボトルを口に当ててごくごく飲んでいる光景を見かけますが、ぞっとしてしまいます。その方が、一時的には気持ちよく、飲んだぞという気分になりますが、決して感心する飲み方ではありません。
 水分のほとんどは、口腔内で吸収されます。賢い飲み方は、一口口に含んで、口腔内で一度ためてからゆっくり喉に流し込む方法です。炎天下で仕事をされる瓦職人さんや左官さんの多くは、そんな飲み方をされています。
 ごくごく飲みは、目にも悪く、一気に眼圧をあげ、緑内障の原因にもなります。水分補給は、少しずつゆっくり噛むようにして取りましょう。
葉っぱの緑
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*むりょうじゅクラブ主催 大須賀ひでき一人旅ライブ
2018 新たな旅・一人旅ライヴ in 九州 PART2

 5月17日、法泉寺の親鸞聖人降誕会記念ライブを皮切りに有田、武雄、伊万里の6カ所で行われたライブは、どこも盛況で、何回も聞きに来てくださった方がたくさんいらっしゃいました。
 法泉寺では、本堂に入りきれずに立ち見まで出る盛り上がりでした。プロの歌唱力は本当に抜群で、特に、手紙〜親愛なる子どもたちへ〜(樋口了一作)は8分以上の曲でしたが、ほとんどの方が、涙を流して聞いておられました。
 大須賀ひできさんとの出会いは、親鸞聖人のお導きだと思っています。
 鳥取の養源寺様(山名立洋住職)で10年前から歌っておられた所に、5年前から一緒に出演させていただき、昨年は、神戸でも一緒に歌わせていただいたことでご縁をいただき、今回のツアーを企画したのです。
 もう1回聞きたいという声が多かったので、また、企画したいと思っています。
有田ケーブルネットで、ライブの模様が放映されますが、日程はまだ未定です、
 法泉寺でのライブの模様は、1時間ぐらいにまとめて、DVDを作る予定ですので、ご希望の方は、申し込みください。


下の新聞記事は、5月29日付の佐賀新聞  
2018,6 桃谷法信