いじめ
2012,8 桃谷法信
いじめられたら、どんなふうに応じるだろうか、
 無視する、逃げる、泣く、大声を出す、恨む、仕返しをする、自殺する・・・・。

毎日、新聞、テレビ、ネット、・・・掲載されない日はないくらいに、jいじめがはびこっています。
学校だけではありません。大人の社会も、動物や植物の世界でも、どこもかしこも、いじめだらけです。弱肉強食、競争社会、軍国主義、資本主義、新自由主義・・・・お金や力や経済が優先されると、どうしても、力やお金を持ったものがはびこり、いじめの構造が出来上がります。

 今、世間を見ると、原発の再稼働やオスプレイの配備など、日米安保を盾にしたアメリカのいじめ、・・・これは、ペリー来航依頼、ずっと、続いていると感じるのですが、ロックフェラーの世界支配が、アメリカを動かして、世界の隅々まで影響を及ぼしているのです。そのいじめに抵抗したのが、ソビエトであり、ユダヤであり、ベトナムであり、アフガンであり、イラン、イラク、・・・・・でした。そして、今、中国が加わり、国ではなく、アルカイダやタリバンなどに見られるゲリラ的な抵抗、イギリスを中心としたロスチャイルドも抵抗を始めています。
 また、国のお金の使い方にしても、消費税増税と同じ額の14兆5千億円を、海外支援金として(中国、インド、メコン流域、ミャンマー、アフリカ諸国などへ、それぞれ数千億円、IMF、韓国スワップ支援などへは、それぞれ5兆円もの援助)を、提供しているのに、国民の生活を支える最低賃金は、737円(?)、非正規雇用やパートへの待遇は、いじめではないのかとさえ思えます。

 こんな世界のいじめ構造が、多感な少年に影響を与えない訳はありません。

 人間の叡智は、そんないじめの構造を防ぐために、人間至上主義を超えた、大いなる者の存在を認識したのでしょう。それが、宗教です。時として、宗教は、隠れ蓑にもなりますが、それでも人間の自制心や慎みの心を、育み、培ってきました。
 キリスト教でもイスラムでも、仏教でも、ギリシャ正教でも、いじめを諭す教えです。そのようなダルマ(法)は、なくなってしまったのでしょうか。
 お釈迦様は、因果応報を説き、自業自得を述べ、抑止力として、方便で、地獄極楽を示されました。
キリスト教でも、懺悔を説き、天国と地獄を教えています。

 学校でも社会でも、自業自得を教えなくなってしまいました。因果応報の道理も希薄になりました。
今が一番、目の前の欲望を満足させるのが一番という図式を、テレビやネットや携帯やタブレットがこぞって、教えます。

 「さるべき業縁のもよおせば、いかなる振る舞いもすべし。」と、親鸞様はおっしゃいました。周りの環境によって、どんなことをしでかすかわからないのが人間(煩悩具足の凡夫)だということです。

 大いなるものへの畏敬と因果応報を、地道に伝えていくことにいじめを防ぐ緒があり、いじめの周りの環境を変えていこうとする行動こそ大切です。いじめに効く特効薬なんてありません。
  ネパールへ行ってきました。

 7月29日〜8月2日、お釈迦様の誕生の地、ルンビニーがあるネパールに行ってきました。
ヒマラヤ山脈を見、エベレスト山を拝み、チベットへ続く仏教東漸の道も見てきました。
くわしい旅行記は、来月から掲載します。
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