ものを申せ
2013.12 桃谷法信
 蓮如さまがおっしゃった「ものを申せ」というのは、仏法の上での不審や疑問を口に出すことによって、信心を確かなものにするためのお諭しであったろうと思われますが、仏法の上の不審だけでなく、世間の不審に対しても、「もの申さ」なくてはならないような気がします。昨今の国会での暴走的立法は、信教の自由さえも侵すのではないかと危惧されるからです。特定秘密保護法案は、戦前の治安維持法よりも危険な法案です。この「むりょうじゅ」に、こんなことを書くことさえ取り締まりの対象になり、突然逮捕状を持った官憲がやってくるかもしれないような世の中にする法律案です。理由なんかどうでもよく、邪魔な言論を封じ込めようとする権力の横暴を許すための法律を、決して許してはならないと思います。
 小学生の時、「なんで戦争に反対せんやったと?」と聞いた時、母は、悲しそうな顔をして、何も答えてくれませんでした。子や孫から、そんな質問をされた時、僕も同じように悲しそうな顔をするかもしれませんが、それでも今、だっまていることはできません。
 防衛や外交の機密保持は、官僚が守るべき義務であり、綱紀粛正で厳しく取り締まる必要がありますが、それを国民全体に押し付けるような横暴は、決して許されるものではありません。ツイッタ―でのつぶやきやブログ、ホームページでの感想なども自由に書けなくなってしまいます。
 「もの申さぬは、腹ふくるるわざなり。」と、兼好法師は「つれづれ草」でおっしゃっているように、もうこれ以上腹を膨らませないよう、ものを申したいと思います。
 集団的自衛権を行使できるようにしたり、憲法を変えたり、秘密保護法を作ったりして、(戦前の)日本を取り戻そうとしている政権は、戦後最悪の危険な行政府だと思うのは、僕だけでしょうか。
 時の権力に対して、お釈迦さまや聖徳太子や親鸞聖人や蓮如上人がとられた態度や考えは、どうだったのでしょうか。決して直接的な抗議ではなく、心がすさびそうになる人々への救いを優先されたと思いますが、その根底には、「世間虚仮、唯仏是真(聖徳太子)」や「世間の事は、そらごと、たわごと、まことある事なきに、ただ、念仏のみぞまことにておわします。(親鸞聖人)」という考えがあったのだと思います。

●音楽法要の練習
  毎月13日のむりょうじゅ会で、当分の間、親鸞聖人750回大遠忌を記念して作成された「宗祖讃仰作法」音楽法要を練習したいと考えています。今回の永代経の記念品として、その経本とCD(むりょうじゅ会に参加できる方に配布)を用意しています。遠方の方でも御希望の方には、お送りしますので、お申し出ください。あわせて、雅楽による伴奏も入れたいと思っています。今のところ子どもたちによる演奏ですが、笙や打楽器は、誰にでも出来ますので、ぜひ、挑戦してみて下さい。法泉寺と上本地区で、雅楽の保存会を立ち上げて、雅楽演奏の相続も考えています。ぜひ、ご協力下さい。近いうちに趣意書をだそうと思っています。

●おとりこし報恩講
 12月になったら、親鸞さまのご苦労とお徳を偲んで、お取り越しの報恩講にお参りさせていただきます。日程は、下記の様に予定していますが、ご希望があれば、お電話下さい。

*15(日)〜20(金) 原明、下本、佐賀方面

*21(土)      佐世保方面
*22(日)       岩谷
*23(祝・月)    迎、舞原、その他
*24(火)〜28(土) 有田、大山方面 

●終いお講
13日(金) 今年最後のむりょうじゅ会は、終いお講です。
女性部のお斎(とき)の接待があります。
かけあいやおよごし、バタ卸のお味噌汁など昔ながらのご馳走があります。午後6時ごろからです。
そのあと、7時ごろからお勤め、法話と続きます。

●除夜会〜元旦会
12月31日大晦日、除夜の鐘を撞きに来て下さい。
引き続き、新年の元旦会をお勤めし、恒例の福引きです。
お誘い合わせて、お参り下さい。
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