今年は、4年に一度の閏年で、2月29日までありました。一日得をした感じですが、悠久な時の流れの中では、急がず、休まず、時は刻まれていきます。
365日と5時間49分12秒で太陽の周りを一周する地球は、4年で大体1日分余ることになるので、4年に1度、暦の上で閏日を設け、2月の晦日を当てたのです。これは、古代ローマの暦では、3月が年の初めとされていた影響と思われます。
また、十干十二支の年の数え方からいえば、子年、辰年、申年が閏年となります。
閏という漢字は、門構えの中に王が書かれていますが、この日は、王様も門を閉じて政務から解放されていたという故実によるものだと言われています。
閏年について、もう少し付け加えますと、4で割り切れる西暦年が閏年になるのですが、100で割り切れる年は閏年ではなく、400で割り切れる年は、閏年であることなど、天体の動きは、複雑怪奇ということなのでしょう。
このように、少しのずれがあることが自然なのですが、ずれをなくそうとして、マニュアル化したり、きっちり遊びがないような社会になると、ぎすぎすした感じになって、衝突も多くなるのです。思想や宗教も至上主義に陥ることで、争いやいざこざが起こってきます。固いもの同士がぶつかると、焼き物やガラス製品に限らず、割れてしまいます。
ハンドルやブレーキにもこの閏があり、遊びがあるからこそ、うまく運転できるのです。
私たちの人生も、閏が必要です。お念仏のはたらきは、まさに閏そのものではないか、そんな風に思います。ナモアミダブツを称えれば、潤う気持ちが生まれてきます。それが、お念仏の功徳であろうと思います。お念仏を称えてみてください。
きっと、不思議な気持ちになること請け合います。
●土曜学校を再開しました。
毎月第4土曜日の朝9時から10時過ぎまで。
①お勤めと法話 ②写経 ③雅楽の練習など・・・
第1回目の土曜学校は、2月27日朝9時から開校しました。小学生5人、大人一人の参加で、お勤めをした後、聖典のいただき方や合掌礼拝の仕方などの作法に触れつつ、感話的な法話をし、そのあと、御文章(聖人一流章)の書写をしていただきました。筆ペンでなぞり書きをした後、清書をしました。
1年生も参加していましたが、難しい漢字も何とか書くことができました。20分ぐらいで終わった後、竹とんぼで遊んでいたので、来月(3月)は、竹とんぼを作ることにしました。
●法泉寺本堂ライブ。
2月の初お講には、突然、ケーナ奏者の松井仁志さんが見えて、武雄京都屋の末森茂さんの伴奏で、ケーナとサンポーニャの演奏をしていただきました。有田の景色の美しさに感動し、作曲された「アリタラブ」も披露され、住職とのコラボは、ドボルザークの新世界より「遠き山に陽は落ちて」でした。女性部のご馳走の後は、音楽のご馳走でした。
3月の本堂ライブは、3月25日(金)午後7時より
情熱ラテンバンド「オリバーストン」の演奏です。
スティールパン(ドラム缶)の日本一の奏者、原田芳宏さん、ギターの小畑和彦さん、ドラムスの石川智さん、フレットレスベースの織原良次さんの4人の演奏です。
一流のアーティストの演奏が、すぐそばで聴けることは、滅多にありません。特に小さい子どもたちに本物のプロの演奏を肌にしみこませたい、心の琴線に響かせたいと思っています。なんで本堂で音楽を?と思われる方もあるかもしれませんが、宗教的情操が薄れていく今日、少しでも潤いのある心を保てるように、ぜひ聞きにお越しください。無料です。
演奏に感動されたら、CDをお買い求めください。
仏像のまね⑬ 様々な観音さま その2
阿弥陀如来の脇侍である観音菩薩について、先月号に書きましたが、観音様については、様々なお姿で現れてくださっていますので、もう少し、触れていきたいと思います。
観音様と言えば、慈母観音とかマリア観音とか、どこでキリスト教と習合したのかと思うような観音様もおられますが、一般的に優しい女性的なお姿が多いようです。
観音経(法華経観世音菩薩普門品第二十五)によると、衆生の様々な苦悩に対して、それぞれ応現する姿が、千手観音であったり、十一面観音であったりします。、その相は、仏身、声聞身、梵天身など、33の姿に変化すると言われています。四国三十三霊場とか、三十三間堂などにその形を示現されています。三十三間堂には、千一体の観音様がお立ちです。すべてお顔の違う観音様です。
観世音菩薩や、観自在菩薩とも呼ばれますが、名前については、また来月号で述べたいと思います。
3月の行事
13日 むりょうじゅ会 夜7時30分~
19日 春のお彼岸法座 夜7時30分~
20日 春のお彼岸法座 朝10時~ 夜7時30分~
21日 春のお彼岸法座 夜7時30分~
25日 夜7時~ 法泉寺本堂ライブ
情熱のラテン音楽「オリバーストン」の演奏
26日 朝9:00~ 土曜学校
3月5日 有田町合併10周年記念行事
「未来を奏でる音楽祭」に出演します。
20数年前、車いすマラソンのテーマ曲
「心伝えて」を共作した宮崎利夫さんと
福岡の弟、桃谷孝正、康江夫妻の4人で
カントリーミュージック風の演奏をします。
365日の紙ひこーきも歌います。
炎博記念堂で、3時半ごろ出演します。
ぜひ聞きに来てください。
閏(うるう)
2016.3 桃谷法信